インディー(125)カフェを出て、木屋町通りをふらふらと四条方面に下る。ポツリポツリと降り始めていた。 桜並木は、もう夏の風情。 喫茶ルーン 「いらっしゃいませ」 「ビールちょうだい」 「降って来ましたねぇ」 「もう梅雨入りかなあ」 「そうですねえ」 バイトの話は、先日頼んだばかりだったので、切り出しにくい。 「フリペの反響とかある?」 「みなさん、表紙のイラストがおもしろいっておっしゃってますよ」 「それだけ?」 「今のところは・」 「そうそう、アルバイトの話ですけど、知り合いのクマのプーサンってお店のオーナーさんがいっぺん会ってみたいって、ゆうてはります」 「それなんの店?どこにあるの?」 「洋食屋で六角通りのビルに入ってます」 「名前がおもしろいなあ」 「でしょ?」 「ほんなら、話しといて。いつでも面接受けますって」 「わかりました」 (つづく) |